談合だんご

勘助だんご 山梨の銘菓といえば、やはり信玄餅だろう。桔梗屋も金精軒もどちらもうまい。ところが、郡内にも武田軍団にちなんだ銘菓がある。「勘助だんご」である。はっきり言って、ただのだんごである。ところが、このだんごには意外な秘密が隠されており、疑いの余地のない「山梨・郡内の銘菓」と私は思っている。姉妹品に勘助大福もある。

 山本勘助は学問が嫌いで、全国を廻って戦術を学んだ。様々な戦法と築城法を身につけ、これをもとに就職先を探したがことごとく断られた。理由は、「チビで、色黒で、片目のつぶれた、ブ男だから」というのである。信玄はこのような外見ではなく、勘助の才能を買い取った。信玄にとって勘助はなくてはならない部下だった。

勘助だんご このように戦国最強の武田軍団にあって、その異才・奇才を放った勘助の名を取っただんごが山梨銘菓でなくてなんであろう。「勘助だんご」が売っているところも銘菓の要素を含んでいる。「勘助だんご」は中央高速のサービスエリア限定なのである。山梨を走り抜ける中央高速限定なのだから、銘菓以外の何物でもない。聞くところによると静岡圏内の東名高速でも売っているようであるが、これは山本勘助の故郷にご当地銘菓を販売しているということだろう。
勘助だんごの里 さらにさらに、「勘助だんご」の販売元は談合坂下りSA横の丘の裏にある。談合坂下りSAは甲州街道野田尻宿のすぐ隣である。宿場は旅人が泊まり、休憩するところ。野田尻宿=談合坂SA、高速バスのバス停にだって”野田尻”がある。今も昔もこの地域には宿場機能を持っているのだ。旅の休憩の必需品といえば、何と行っても「だんごとお茶」。こんなところからも、「勘助だんご」は山梨銘菓である。

 かつての宿場、野田尻の談合坂で売っている、「勘助だんご」。信玄餅銘酒武田ニ十四将と合わせて仕入れ、戦国時代を振り返ってみてはいかが。。。SAで焼き売りもしているが、やはり「勘助だんご」のロゴと勘助の絵がついた袋に入ったものが私は好きだ。

 さて、そんなご当地銘菓・「勘助だんご」であるが、2007年放送の大河ドラマ「風林火山」で進化した。山本勘助を描いたこの大河ドラマのおかげで、「勘助○○」が多数サービスエリアで売られこととなった。それまでは、上の写真にあるようなだんごと大福が細々と店内に置かれていたが、「勘助まんじゅう」、「勘助くるみ餅」、「勘助ほうとう」、「勘助パンの缶詰」、「勘助干し梅」、「勘助いも」、「勘助ごま餅」、「勘助くるみクッキー」、「勘助カステラ焼き」、「勘助タオル」、「勘助ボールペン」、「勘助キーホルダー」、「勘助携帯ストラップ」、「勘助3Dノート」と、勘助コーナーにズラ〜ッと、魅力的な商品が並んでいる。うれしい限りである。


奥新宿、手前甲府

2007年勘助商品コーナー

 中央高速を下り方面に走ると談合坂サービスエリアの直前で左手の丘の上にピカピカのビルが現れる。「勘助○○」の会社である。現在の宿場・サービスエリアで勘助だんごをご賞味あれ。